14. 先輩脳外科医の急逝を悼む
2015.06.08
思いもかけず8月のお盆過ぎに先輩の脳神経外科医が急逝されました。4月末までは、私が以前勤務していた病院で全く通常に今までと変わりなく仕事をし、おしゃべりをし、時には一緒にお酒を飲んで食事を楽しんだ先輩医師が、まさしく思いもかけずに4ヵ月後に亡くなられたのです。
50歳台半ばで突然病魔に冒され、そしていきなり数ヶ月の余命に・・・。医師であることにより自分の死期を悟っておられたとすれば、なんという非情な運命であることか。生けるものすべてが、死を迎えるのは生物の宿命とはいえ、あまりにも惨い運命です。
ご本人は、一体どんな思いでこの数ヶ月を過されたのでしょうか。そしてご家族は、どんな心境で残された時間を伴に過されたのでしょうか。50歳台の円熟期のその先生は、まだまだやり残した事があったでしょう。まだまだ語り尽くせない話もあったでしょう。ご本人の思いやご家族の心境を察すると、あまりにも物悲しく胸が張り裂けそうな気持ちになりました。
故人のご冥福を心からお祈り申し上げますと同時に、ご家族の皆様が、一日でも早く日常を取り戻されることを願って止みません。