27. 1月5日・・・涙(なだ)そうそう
1月5日、平成21年の仕事が始まりました。
今年は、5日が月曜日ですので今日が仕事始めの人が多かったのではないでしょうか。
私どものクリニックも今日が、仕事始め。
また新しい気持ちでスタッフと共に元気に仕事が再開できることは、大変有り難いことでした。
・・・と思うと同時に、私には絶対忘れられない日でもありました。
昨年の今日、5ヵ月間の闘病生活の末、最愛の妻が亡くなった慟哭の命日でもあるのです。
この1年の月日は、多くの周りの方々に助けられながらも一人になった時間は、涙がでない日は一日もない日々でもありました。
診療が終って面談室で・・・、帰宅途上の車の中で・・・、夜間目覚めてはベッドの上で・・・。
いつになってもどんな場所でも妻は心の首座を占めていました。
それがいずれ・・・
日時が流れることで、あるいは月日が経つことで、さらには年月が堆積することで私の心の整理がつき大切な思い出として心の整理箱に閉まって置くことができるようになった時妻は、はじめて安住の地に落ち着けるように思います。
そしてさらに・・・
私の心の中にあるその整理箱を愛惜する様に、あるいは懐かしむ様に、さらにはいとおしむ様にそっと開いて大切な宝石として眺められるようになった時私自身が、はじめて一個人として再生できる時なのでしょう。
今クリニックのBGM では、徳永英明が歌う森山良子の『涙(なだ)そうそう』を流しています。
この歌詞を聞くとまさしく私の心境そのものを代弁してくれているように思います。
『古いアルバムをめくり ありがとうってつぶやいた
いつもいつも胸の中 励ましてくれる人よ
晴れ渡る日も 雨の日も 浮かぶあの笑顔
想い出遠くあせても
面影探して 蘇る日は 涙そうそう
一番星に祈る それは私のくせになり
夕暮れには見上げる空 心いっぱいあなた探す
悲しみにも 喜びにも おもうあの笑顔
あなたの場所から私が見えたら
きっといつか会えると信じ 生きてゆく
・・・
・・・
寂しくて 恋しくて 君への想い 涙そうそう
会いたくて 会いたくて 君への想い 涙そうそう』
一周忌に際して知人、友人、同級生、恩師、診療スタッフそして患者さんからもお志を頂きました。
心から有り難く、伏して御礼申し上げます。
妻の冥福を心静かに祈りながら・・・合掌。
2009.1.5